消費者金融の審査が厳しくなると聞いたのですが?


消費者金融の審査が厳格化されるというお話しが、最近は聞かれるようになってきました。武富士やアコムといった、大手の消費者金融に対して2006年12月に行った調査では、50~60%もあった貸し出しの承認率が44%まで減少したそうです。これはグレーゾーン金利の撤廃で、行政、監督官庁がが動き出したからだそうです。利息制限法で定めている上限の金利を超え、出資法で定めている上限の金利に満たない金利のゾーンをグレーゾーン金利といいます。このグレーゾーン金利が撤廃されると、利息制限法の範囲内で上限金利を設定しなければならなくなるので、消費者金融業者としては利益が出し難くなります。そのために、確実に返済できる人にしか、貸し出しを行わないという動きになっているようです。

消費者金融の金利が安くなるのなら良いのでは?と思うかもしれません。ところが、審査の基準の厳格化にともない消費者金融から借り入れができる人が限られてくるということは、いわゆるヤミ金融に走る人が増えるということにもなります。このヤミ金融とは国や都道府県に貸金業としての登録を行っていない貸金業者や、貸金業の登録をしているものの違法な高金利を取る業者のことなどをいいます。いずれにしましても違法に高金利を取るヤミ金融業者ですので、一般の消費者金融ではありえない利息を請求されてしまうわけです。

消費者金融で借り入れすることができない人が、たとえヤミ金融からお金を借り入れたとしても、その法外な利息を払っていくのは、かなり難しいことです。結果として自己破産する人が増えるということですから、悪循環を繰り返す一方だといえるのではないでしょうか。これらのことを考えますと消費者金融の審査の厳格化というものは、ちょっと考え直して欲しいものですね。